『女神の継承』を実際に観た感想を述べ、作品の評価をさせていただきます！
面白いのか・面白くないのか、視聴した人はどんな感想や評判なのかも気になるので調査しましたよ。
- 『女神の継承』の評価
- 『女神の継承』を観たネタバレ感想レビュー！
- 『女神の継承』のみんなの口コミや評判！つまらない？面白い？
タイ・韓国合作映画『女神の継承』は、タイにある霊媒師家系を追うドキュメンタリー風に作られています。
清楚で可憐な一族の娘ミンが、霊に憑かれ凶暴化していくなかで、一族は必死にミンを助けようとしますが…
「哭声」ナ・ホンジン原案の絶望という言葉がピッタリな作品でした！結末もめちゃめちゃ怖い。
ウランナ・ホンジン監督はこの作品を『哭声』の続編として舞台をタイに変え構想を練ったようです。
犬好きにはきついグロいシーンや、性交渉の気まずいシーンもあってかなり過激です。
『女神の継承』のネタバレ感想と評価レビュー
| 当サイトの評価 | 5.0 |
『女神の継承』の感想を率直に申し上げると、面白すぎて手が震えました！残酷過ぎる場面もありますが、それより神について考えさせられる作品です。
ホラー作品好きの間ではかなり話題になっていただけのことはあり、期待以上でした。
個人的な感想は以下です。
- タイ東北部を舞台とした設定が良かった
- おかしくなるミンが怖すぎる
- 一族がこうなってしまった原因が深い
- 犬好きにはキツイ
上から順に1つずつ感想を述べていきますね！
タイ東北部を舞台とした設定が良かった
まず『女神の継承』については、舞台はタイ東北部のイサーン地方です。全くどこか分からん…
この地方には精霊たちピーがたくさんおり、女神バヤンに選ばれた女性は巫女にならなければいけないというルールがあります。
タイの土着信仰に親近感無さすぎて新ルール追加状態でした！大自然や木々、風の音、見たことの無いお祈りや仏像、古めかしい村の暮らし全てが恐怖を引き立てます。
主人公ニムはバヤンには選ばれていませんが、元々バヤンに選ばれた姉ノイが拒絶したことで渋々バヤンのよりしろになりました。
ウラン拒否とかできるの…？と思いましたが村に縛り付けられる巫女を女性たちは嫌っていたみたい。
まぁ確かに、女神バヤンに選ばれたから一生村で修行して祈れとか言われても嫌ですよね。自分の人生めちゃめちゃになるわけだし…
ニムも昔、都会で服飾学校に通っていた時にバヤンに選ばれ（仕方無しに）田舎に戻されます。女性差別臭がプンプンする土着信仰ですが、その異様さ気味悪さに魅了されていきました。
映画冒頭でニムは女神バヤンのよりしろになるには、より清廉潔白でなければならないというような事を言っています。
肉食（蛇、犬など）禁止や自殺への扱い、信仰や暮らしにおいても正しいことをするなど…じゃないと悪いピーがくると。
バヤンのルールは、ここで完全に明らかにされており、ニム、ノイ、ミンに降りかかる不幸が何が起源かを紐解くヒントになっていました！
馴染みないタイの土着信仰、気持ち悪さが爆上がりです！
ウラン霊媒師が多い地域ならではの呪術が脈々と受け継がれているんですね。調べながらの視聴です。
おかしくなるミンが怖すぎる
バヤンを拒絶し、犬肉を売るノイの娘ミンは、冒頭ではかわいくて美しい若者でした。
ミンは、父親の葬式を境にゆっくり変になっていきます。多分この時点でミンは、バヤンに目をつけられていることに気付いていて母親と同じく、拒絶していたんですよね。
ノイの家は、男性たちが悲惨な死を遂げまくるヤバい家でしたがニムは何故かそれを放置（他人は助けるのに？）
ミンは、何かしらのヤバさに気づいていたところをバヤンから呼ばれます。でも、親が犬肉を売り、犬を飼い、キリスト教になり近親相姦までしていたミンにバヤンが入っても良い女神になるはずもなく…
清楚で可憐だったミンは、赤ちゃん返りしたかと思えば深酒、乱交、暴力とアウトローのやりたい放題。監視カメラに映る複数の男性との性交渉の場面は気まずい…
でも、そこに私たちの知るミンの姿は無く完全に憑依されています。ミンが徐々に狂っていく様子が本当に怖くて気持ち悪い…母親であるノイは何とかしようとしますが時すでに遅し。
ウランまぁ、元を辿れば全部ノイのせいでミンはたまたま運悪く呪われただけだからかわいそう。
物語中盤からミンの兄マック（交通事故死とされていた）も、実はミンと近親相姦をし罪悪感から自殺していたことや、ニムに女神を擦り付けるためにノイが工作していたことが判明。
ノイは自分が良ければ良い、嘘にまみれた女であることが分かります。ミンの父家系も紡績工場→犬肉販売と富を築いた後に父親は、保険金狙いで工場に放火します（後に服毒自殺）。
祖父もろくな死に方していないことからミンの父方家系は恨みをたくさんかっている様子。
要は父親の家系を恨む多くの人が「ヤサンティアの子孫がとんでもなく苦しみますように！」と呪って死んだ対象がミンだったわけですね。かわいそう！
親がクズだったために、報いを受けることになったミン。バヤンから呼ばれていたこともあり、霊力は生まれつき強かったせいで様々な怨霊を呼んでしまうことになったみたい。
ウランノイに残された子どもがミンだったというだけで対象にされたならミンかわいそう過ぎ。
一族がこうなってしまった原因が深い
ミンが祟られたようになってしまった理由が複雑で深いのも見どころでした。
多くを視聴者に考えさせる仕組みは、解釈の違いが生まれて楽しいです。
バヤンは、祖母→叔母→ノイ（拒絶）→ニム（仕方無し）→ミン（拒絶）の順でよりしろを求めました。元々、白羽の矢が立ったノイは霊力自体は強かったように思いました。
その娘ミンも同様です。ニムは、別にバヤンに選ばれていませんでしたがよりしろになっているのはバヤン的にも他に居ないし仕方無いけど…だったのではないでしょうか？
ウランバヤンを拒絶した女を嫁にわざわざ選ばしたのは父方の呪いが働いたんでしょうね。
この時点で、女神の加護を失ったノイと呪われた家系の父親が結ばれミンの運命は決まります。
ミンはバヤンも呪いにも抵抗しましたが、能力の強さから侵食されて行ってしまい…一族の不幸は、ノイが原因であることに間違いはないけど、父方ヤサンティア家の呪いが合わさりもうなんだか分からない凶悪なものに変化しました。
先祖の行いと霊媒師の家系が悪い意味で混ざり合ってしまったせいで起きた悲劇。ノイの自分だけ逃げ切ろうとした心はバヤンの怒りを買い、護られていれば来なかった悪霊を呼び込むのでした。
ウランノイの家の大人は愚か者ばっかり！祟られても納得。
犬好きにはキツイ
『女神の継承』は、犬が好きな人は見れないと言われています。私も犬好きなので、この一点だけ迷いましたが視聴しました。やっぱり身体からサーッと血の気が引き気持ち悪くなる場面がありました。
まず、冒頭からノイたちは犬肉の店を経営して生計を立てています。（なのに家には小型犬を飼ってる）そして、頭が無い犬の死骸が物語冒頭で登場。
ニムはこの死骸に何かを感じます。この犬の死骸に関してもノイたちに対するメッセージだとは思います。
どうにも耐えられない閲覧注意な場面が1つ。物語後半、儀式前にいよいよおかしくなったミンが飼っていたペットを生きたまま鍋で茹で殺し食べます。
犬の悲鳴が何十秒も響き渡るシーンで、ここだけは二度と見れません。
他にも牛の生首や蛆虫が登場したり、憑依された霊媒師たちに撮影クルーが生きたまま食べられる場面もあり（内蔵はみだしてます）グロいです。
ウラン血の表現も印象的でグロいですが動物への扱いに比べたら大したことはありません。
嫌悪感を抱かせる意味で、犬に対する描写を多く入れているのだと考えましたが、見るのもかなりキツイレベルでした。
でも、肉として殺された犬たちもノイ一家に復讐の念を持っていました。結果としてノイ一家は残酷に死んだので、小さな生き物も尊重し大切にしなきゃいけないという描かれ方はしていましたよ。
ウラン犬のシーンは、見れない人がいてもおかしくないくらい残酷でした。
『女神の継承』のみんなの感想・評判
『女神の継承』を見た世の中の人たちはどんな感想を持ったのか、感想や評判を紹介していきたいと思います。
『面白かった』『面白くなかった』という感想に分けて紹介していきますね。
面白い！という口コミ感想
ホラー作品として凄く面白かった。
タイが舞台のホラー映画「女神の継承」を観ました。かなり評判が良かったので期待して観たのですが期待を超える面白さだった。しんどい描写が多いので血、犬がかわいそうなことになる、赤ちゃんがかわいそうなことになる、が苦手でしたら絶対に観ないように。後半の怒涛の展開が好みだった
— 🧀 (@erusaert) March 4, 2024
ねえ‼️アマプラで女神の継承観たんですけど‼️‼️邪悪すぎない⁉️⁉️⁉️⁉️
— いまそ (@imasssso) March 4, 2024
女神の継承、そのまま回していたらPOV♪ちゃんちゃん♪になりかねないところ最後2分少しのシーンが映画全体の視聴体験をさらに不穏に現実感を演出していてまじで良かった😢二度は見たくないと思えるナイスホラー体験、クリスマスにぴったり！
— 🦩 猫ちゃんかわいい🍒 (@DJpinsaro) March 4, 2024
ホラー作品として、素晴らしかったという感想がたくさんありました。
『女神の継承』には、幽霊は出てきませんが少しずつ狂っていく家族が生々しく描かれています。
アジアの宗教観や仏教の教えを紐解いていく中で、ミンの身に何が起きているかを理解でき、さらに恐怖が増していきました。
ウラン神を拒絶した代償は大きいの一言でした。
考察系ホラー好きにはたまらない
女神の継承やっと観た
— taka fett (@taka_fett) March 3, 2024
ホラー映画で久々の当たり🎯だったな観たひとの考察読み比べるのも楽しい😇 pic.twitter.com/efK04FVFjP
誰かに……！誰かに女神の継承の考察を語りたい……！
— すり餌 (@Wakame090517) March 3, 2024
『女神の継承』面白かった。ドキュメンタリータッチが上手くて物語に説得力があった。何かに取り憑かれる女の子ミン役の演技がすさまじい。ホラーなのに巫女のニム役も本物のよう。見終わってから既に見ている友達とあれこれ考察しまくれてそれも含めて面白い映画だった。考えるホラー好きに推す
— ワンタ🐯&🐰❤️🐾 (@tara_wanta) March 3, 2024
考察系ホラー好きにはたまらないという感想がいくつもありました。
多くを語らないスタイルでただただ残酷に一家を滅亡に導いていくストーリーに考察せずにはいられません！
タイの宗教やまじないに関する知識を補完していくなかで、作品への理解が深まりますます『女神の継承』にハマっていきました。
ウランみんなの考察がそれぞれ違うことも凄く良いですよね！
ひどい・つまらない！という口コミ感想
『女神の継承』は面白くない、つまらないという感想はほとんどありませんでした！
一部声が上がっていた感想について紹介しますね。
生理的に不快なものに頼りすぎだった
《女神の継承》観た。
— のこのこ (@noripon524) March 4, 2024
……前評判良かったのコレ？モキュメンタリーは好きじゃないけど、怖いもドキドキハラハラも無し。オチも読める。レンタルで観なくて良かったー。やっぱこっち系の映画はダメだな。呪詛を思いだした。話忘れたけど。 pic.twitter.com/h1vFe2CGeL
女神の継承見た！
— 塩さば (@gohann_uma_love) March 4, 2024
大陸の方のアジアホラー映画いまいち刺さらん…呪詛とか。日本はジメジメしてて、アメリカとかはジャンプスケア・物理・暴力、て感じで、大陸のアジアのホラー映画は生理的に気持ち悪い物をたくさん出しとけ(＋目に見えない霊と暴力)、みたいな。
ミン役の女優さんすごい。
『女神の継承』は、気持ち悪いものをとりあえず出しとけ！感が凄くてつまらなかったという意見がありました。
アジアのホラー作品では幽霊より神に近い存在が怪異を起こしている場合には共通して虫が登場したり、排泄や嘔吐をするシーンが入っています。
そして絶対にバッドエンド。
シンボル的な幽霊が出ない作品の方が私は好きなので王道が好きな人もいるんだ！とちょっと発見でした。
ウラン神とは、生物や自然を超越しているので人間ごときに左右できない、土着信仰や民族伝承の怖いところは絶望しか答えがない部分です。
感想・評価のまとめ
この記事では『女神の継承』のレビュー、感想を紹介しました。
グロ描写や閲覧注意な場面も多く、R18指定の作品になっています。精神的に不調を来たす人もいそうな程過激でした。
女神バヤンや神々への考えも独特で馴染のないものでしたが、ミンやノイ、ニムに起こった出来事をみていく限り神に対しての思いは揺らぎます。
神は、圧倒的な存在で何かに影響されることはない事を無理矢理体験させられたような作品でした。
ウラン犬好きは、本当に注意して見てくださいね〜。